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第37回 (公社)「日本口腔インプラント学会」口腔インプラント専門医臨床技術向上講習会に参加して①

10月20日(日)に東京ガーデンパレス(東京,御茶ノ水)にて開催された、(公社)日本口腔インプラント学会、口腔インプラント専門医臨床技術向上講習会に参加して参りました。この講習会は、全国各地から日本口腔インプラント学会の専門医が集まり、専門医に求められるインプラント治療を学習する為の講習会です。今回は、私を含めて273名の先生方が全国各地から集まられていました。講習会のメインテーマは「超高齢社会において専門医に求められるインプラント治療」であり、一日で6人もの著名な先生がそれぞれの専門分野を講演してくださる、非常に中身の濃いものでした。

まず、東京医科歯科大学の大学院歯学総合インプラント・口腔再生医学分野の春日井昇平教授が講演の口火を切られました。全身疾患(高血圧、糖尿病、骨粗鬆症、心臓・脳血管障害など)の医療(治療・予防)が進歩し、その結果、寿命が延長し、老衰死が増加しているのが超高齢社会の特徴であります。そのため、インプラント治療は3D(縦、横、高さ)の治療計画ではなく、さらに時間軸(治療後)を治療計画に加えた4D Planningをおこなうことが必要である、と述べられました。インプラントに限らずあらゆる分野の診療で、その患者さんの一生までを見越した治療計画を心掛けようと、思いました。

続いて、神奈川歯科大学大学院歯学研究科口腔科学講座の松尾雅斗教授が臨床的解剖学のポイントを10項目に選定し、ご講演下さりました。インプラントは顎の骨に埋入しますので、重要な血管や神経、空洞や隙間などを避ける必要があります。近年では術前にCT撮影を必ず行い、これらの周囲組織を損傷させることなく安全安心にインプラント治療を行うことが求められております。CT画像は頻繁に解読しますが、今回、人体解剖のビデオを見せていただき、直視直達の情報量の多さに驚きました。実際に見て、触ることが基本ではありますが、とても大事なことだと改めて実感しました。

さらに、東京医科歯科大学大学院歯学総合研究科地域・福祉口腔機能管理学分野の古屋純一教授が、オーラルフレイルを防ぐことの重要性を説明してくださいました。オーラル(口腔の)フレイル(衰え)は、80歳で20本の歯を残す8020運動が50%達成された時期ぐらいから提唱された言葉です。後期高齢者の増加≒要介護高齢者の増加であり、フレイルにより嚥下機能が低下した(飲み込みにくい・誤嚥しやすい)人が多くなります。「噛みやすい」歯を作るのはもちろんですが、いつまでも「飲み込める」お口を保つためにも、普段からのリハビリテーションが肝心です。その為に、介護や福祉と言った多職種連携が必要で、普段毎週行っている訪問診療に活用できる貴重なお話を拝聴することができました。

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